山城便り・蕗苗篇

京都郊外で庭に菜園を作って暮らす錦織勤さんから、メールが来ました。

【我が家の畑は、5月の中旬にニンニクを収穫し(今年は肥料を十分にやらなかったせいか、小さめ、少なめでした)、後には例年通り、サツマイモとトマトを植えました。
ずっとフキが欲しいと思っていて、先日、ネットで購入しました。庭の縁や、家の周囲のあちこちに植えたのですが、8本中、7本根付いたようです。】

栽培成功の蕗

えっ、蕗って苗を(しかもネット販売で)購入するものなのか!一言言ってくれれば長野からでも、いやこの辺からでも引っこ抜いて送ってあげられたのに。

【「ようで」と言ったのは、まだちょっと微妙なものが1本あるからですが、今朝見ると茎の根元にごく小さな葉があり、4~5cmほど右にある葉も、どう見てもフキの葉なので、根付いたかもしれないと思っています。2、3日すればはっきりするでしょう。
来年、フキノトウがどれだけ出てくるか、食べられるほど収穫できるか、ちょっとワクワクしています。小さいころ、フキは近くに沢山あって、季節になるとフキノトウの味噌和えをよく食べました。子供ながらにほろ苦さが美味しくて、当時の家族の顔と一緒に思い出します(錦織勤)。】

多分、根付いた蕗苗

子供の頃から蕗の薹のほろ苦さが好きだったなんて、ちょっと変わった子だったのでは。今では我が家の正月の祝膳の口取りは蕗味噌ですが、私が美味しいと思えるようになったのは、40歳を過ぎてからでした。

蕗は雌雄異株。長野では、雌株の花茎の酢の物を御馳走になりました。調べたら、根茎は山葵に似ていて屡々誤食されるが有毒、とある。山葵大好きの錦織さん、決して試食したりしないようにね。