水戸便り・県立歴史館篇

水戸在住の、38年前の教え子から写メールが来ました。先月、塩尻旅行でブログ更新を休んだ時心配してくれたので、「黄門さまのロングトレイル」という特集を載せていた北越新幹線の車内宣伝誌を送ったのです。県立歴史館へ行ってきた、とのこと。

茨城県立歴史館の公孫樹

「このままずっと半袖生活かしらと思うほど、暑い日が続いたので、遅めの黄葉です」とメールにありました。東京でも、先日の雹で青葉のまま叩き落とされ、ようやくあちこちで色づき始めた、というところでしょうか。

旧水海道小学校

今は常総市と名を変えた水海道の市立小学校。もとは明治8年(1875)開校、明治14年建築の校舎を移築し、昭和48年に(1973)に復元工事をして、翌年、文書館と博物館を兼ねた県立歴史館として公開したのだそうです。水海道へは行ったことがありませんが、ウェブで見ると、旧町役場の二水会館(大正2年=1913建築)など、いかにもレトロな木造洋館が残っているらしい。

水戸には弟の看取りで何度も通ったのですが、殆ど何も観ず、かつて彰考館と茨城大学へ行ったことがあるだけで、何も知りませんでした。調べると、歴史館には一橋徳川家が大量の美術工芸品を寄贈していて、その記念室もあるようです。

現在は、音楽家松平頼則(まつだいらよりつね)の特別展示が行われているとのことで、ちょっと意外な感じがしました。松平頼則(1907-2001)は石岡藩主の家柄、小石川久堅町の生まれだそうで、雅楽と十二音音楽を融合した現代作曲家。「盤渉調越天楽による主題と変奏」(1951)は聴いたことがありますが、そういう出自の人とは知りませんでした。というか、かつての殿様と現代前衛音楽と茨城、という組み合わせに意表を衝かれました。これも一種の偏見かな。