信濃でカンファランス

日帰りで長野へ行ってきました。初めて自動券売機で北陸新幹線の切符を買おうとしたのですが、選択回数が多すぎて、途中で戻ることができない。焦りながら切符を買い、「かがやき」に乗り込みました。大宮と長野での乗降が多いだけで、席はがらがら。長野駅で友人と妹さんが迎えに来てくれました。幾重にも街を囲む山々と犀川千曲川の流れ。いかにも故郷と呼ぶに相応しい街です。友人と妹さん夫婦が住む家には姫沙羅が咲いていました。牡丹を実生で育てている、と聞いて吃驚。

姫沙羅

ちょうど午時に来てしまったので、信濃の家庭料理を御馳走になりました。個性的な香りの軽井沢麦酒と共に。

韮煎餅、杏、トマト

韮煎餅はおやき同様、軽食にもおやつにもなり、家ごとに味付けや具が違うのだとか。つまりチジミです。これは塩味でさっぱりしていますが、味噌を入れる家もある由。

信濃の野菜料理

「胡瓜のキューちゃん」に似た料理は漬物ではなく、胡瓜を甘酢で3回煮るのだとか。きゃら蕗のように見えるのは、山蕗(普通の蕗とは違う、茎の細い種類があるらしい)の煮付けで、1品持ち寄りのクラス会で友人が同級生から貰って来たのだそうです。「胡瓜の酒粕揉み」も長野のソウルフードだとかで、胡瓜を塩でなく酒粕で揉むのだという。信濃は野菜料理が豊富ですが、それぞれが家ごとに異なる味というところが面白い。

昼食後、用談に入りました。ちょっと難しい案件のカンフェランス。80代・70代4人の結論は5時間で一致したのですが、さて40代の当事者に受け入れられるかが難題。私はこれでバトンを渡したので、重荷を下ろし、お土産に見事な杏を頂いて帰りました。夕陽が犀川に映って、通り雨の街は暮れなずみ、故郷とはこういうものだ、と語っているかのようでした。