川越便り・破れ傘篇

川越の友人から、外国語習得以前にまずは母語となる言語を身につける必要は、経験的にもあちこちで言われていることだ、とのメールが来ました。

黄花片栗

【スイスに半年滞在した時、ジュネーブ大学の日本学科の助手(ほぼ同年輩の女性)が、子供の時にちゃんと日本語(母語)を修得していないバイリンガルの子供はかわいそうだと言うので、何故かと聞くと、きちんと母語で複雑な内容が話せないと、外国語を学んでも子供のような内容しか話せず、外国語の複雑な内容を話すことができなくなる、と言っていました。

幼年期を日本で過ごす子供は、まずしっかりと日本語を話せるようにならなければ、どちらの言葉も中途半端にしかならない、ということでしょうね。】

一輪草

彼の庭はこれから山野草の饗宴になるらしい。やはり園芸からアクセスした人と、湘南の砂地で植物観察しながら育った者とは、微妙に着眼点が違うなあ、と思うことがときどきあります。まあ、みんな違って、みんないい。

我が家はジュリアンも桜草も終わって、菫やアリッサムが咲き、石榴の赫い芽がひらき、素馨花の香りに陶然とする日々です。今年は草花や新緑には季節が速く回っているらしく、もう黄金週間の頃の様相です。ビオラの草丈が伸びてしどろに乱れ、毎朝花殻を摘むのに忙しい。そろそろ新しい花の苗を買いに出かけるかな。

破れ傘

芽生えの形態が面白いので庭植えにされるようですが、地域によっては人気のある山菜のはず。どうやって食べるのか検索したら、天麩羅、お浸し、和え物と山菜の定番を挙げた後、レシピ開拓中、とありました。

そう言えば彼も私も、今年は傘寿だっけ。