体験的電子事情・ガラケー篇

川越の薔薇マニアから、我が家の赤い薔薇の写真を見たい、と以前から言われていたのですが、デジカメはやらない、ガラケーにはデータカードを入れていないので画像保存はできない、と断り続けてきました。我が家では植物本来の欲望の手助けをしてやるだけ、マニアの薔薇とは到底張り合えないからです。しかし、今どきのガラケーは購入当初からSDカードが入っているはず、裏蓋を開けて見ろ、というメールが来て、そう言えばこのガラケーでデータ送信を試したことがなかったな、とダメモトでやってみました。

我が家の紅薔薇

古い機種ゆえ皆さんから頂く画像よりも粗いのは仕方がありません。データボックスを調べると、かつての旅先の写真が残っていました。

京都の街角

2012年の10月に仕事で京都へ行き、観光する余裕はなかったけれど、ふと街角で撮った祠です。京都の旅は、そういう思い出の残るのがいい。

壇ノ浦

同じ年の晩夏、赤間神宮を訪ねた後、神前の海を眺めて半日過ごした時の写真です。知盛に因んだ錨のモニュメントが置かれていました。帰りに山口宇部空港へ向かうバスの中から見た、海と空の上を悠々と動いていく雲の姿は、今も忘れられません。

このガラケーは2台目です。初めて買ったのは、父の終末期、病院からの緊急連絡を受けるためでした。勤務地は宇都宮、住居は世田谷、父の入院先は川崎だったので、山越しにでも通話できる機種を、と言って買いました、角が1本出ているタイプです。最初は写真も撮りましたが、SDカードを入れてないので焼付はできないと写真屋で言われ、2台目に買い換えてからもそう思い込んでいたのです。これももう、アフターサービスが打ち切られ、スマホにするか解約するか迷っていたところ。諦めない友人を持つことも、年寄りには必要なようです。