コロナの街・part10

注文しておいた本を受け取りに、春日町まで出かけました。高額の本なので、銀行へ寄ってATMで現金を出し、用が済んで振り向こうとしたら、そのままふらーっと倒れてしまいました。周囲が吃驚して抱え起こしてくれたので、歩き出すことができましたが、自分でも何が起こったか呑み込めないほどでした。2晩続けて真夜中過ぎまで原稿を書いたので、寝不足だったのでしょうか。以前なら何でもないことなのに、体力が落ち、バランスがわるくなっていることを痛感しました。

年長の従兄・従姉たちに、コロナで体力を落とさないよう発破をかけたばかりでした。どうやら地下鉄に乗って、ユニクロに寄りました。入り口で中国人スタッフが検温、片言で案内する。支払いは自動、下着を買っても包んでくれません。仕方なくエコバッグを買って包んで貰いました。春日町は再開発が進んで圧迫感のあるビルが建ち並び、風景がまるで変わっていて、通りを1本間違え、蒟蒻閻魔まで歩いてしまいました。重い本を受け取り、ついでに小池真理子の短編を買って帰りました。金木犀の香る街は、ようやくマスクを掛け続けていられる気候になったようです。

高校教諭をしている教え子に訊くと、日常の煩わしさはあるが、部活が制限されたことで、これまで実現できなかった働き方改革ができ、週に1日は休めるようになった(これまでは休日は月1,2回しかなかった)、生徒も学業と部活のバランスが取れるようになった、とのこと。若さは常に前向きです。

さて、この重い本を使って、明日から次の仕事にかかります。30代から営々と関わってきた懸案を、もう延ばせない。どういう方法なら世に出せるか、図書館へ調べ物にも行かれない状況下、ともかくやってみます。