川越便り・晩春篇

川越の友人からは、今年は山野草の花つきがわるくて、と写メールが来ました。

大花延齢草

【大花延齢草はもう1鉢植えたのですが、あまり成長が芳しくないので、蕾を少し開いて覗いたら、中で腐ってしまっていました。】

うーむ、この花も皺が寄って苦しそう。我が家でも薔薇の葉が、新芽を広げたと思ったらすぐからからに乾いて枯れ、落ちます。毎朝霧を吹いてやり、水はたっぷり与えている所存なのですが・・・去年は菊も葉がちりちりと枯れて、花つきは例年の4割くらいでした。空気中の湿気が足りないのか、暑さ寒さが極端にぶれるせいなのか。

蝦夷花忍

写真の背景を加工したのでしょうか、すっきりと綺麗に撮れていますが、こちらも苦労して咲いたのでしょうね。我が家では、去年の晩春に買って来た朱鷺色のペチュニャ1株がとうとう1年保ち、真冬の2ヶ月だけ花をつけませんでしたが、暖かくなってからは次々に咲いています。健気で愛おしい気がします。

郵便局へ出かけたら、小手毬や木香薔薇や十二単など、それぞれの家の庭先に季節を確認させる花が咲いていました。思いがけず牡丹の1株も発見。近隣の花のありかを訪ね歩くのも人知れぬ楽しみの一つです。

川越の牡丹

ふと、小手毬の名を初めて知った時のことを思い出しました。子供の頃、身近に意地悪な女性が1人いて、でも何故かこの花の名を教えて呉れた時は上機嫌だったことを、唐突に思い出したのです。こうして、自分の過去のあれこれと和解していくのが、晩年なのでしょうか。小手毬があってよかった、と暖かな陽光を浴びながら帰りました。

今年もはや晩春ですー来年の桜に逢うまで1年もあると思うと気が遠くなる、と徳島の原水さんからメールが来ていました。同感。