老年医学

寒風の中、区の健診を受けるためかかりつけ医に出かけました。開成高校出身の胃腸専門医です。ちょっとでも基準値を超えているとしつこく服薬を勧めるので、5日間断酒して準備しました。ところが3日目に腹痛、軽い下痢・・・酒なしだとどうしても食べる速度が速くなるのがいけないらしい。若い頃と違って米飯の量が減り、するとおかずはごく少なくて済むので、楽しみも減る。今夜は饗宴だと決めて出かけました。

言いつけ通りに服薬しない私を、医師はじろりと見ました。抗コレステロール剤は日にちを空けて燕んでますよ、と言ったら、それじゃ効いてないでしょうと言う。数値はほぼ改善しているので、なら、やめよう、と心中思いながら、一通り検査を受けました。身長が現役時代より10cmも縮んでいたのはショック、メタボ判定を出されるなあと憂鬱になりました(何故かここの体重計で測ると、我が家で測るよりも5kg多い)。降圧剤もほんとは(服用した方がいい)、と医師が口ごもるので、はっきり言いましたー先生には死亡診断書を書いて頂かなければならないので、なるべくご助言に沿うようにとは思うが、1つの数値を薬で30代40代と同じにするより、身体の調子の総合的なバランス、生活スタイルとのバランスを考えたい、と。医師は、それでいいのなら、と半ば冷笑的に呟き、今度は筋肉トレーニングのサークル活動を勧めました。いや、死ぬ前にやっておかなければならない仕事が山積していて、そんな暇はないんです、とまたも抵抗(これはほんと)。最後に、筋肉をつけるため肉類を食べ過ぎると胃腸によくないですかと質問したら、いや貴女はそんな心配はない、といやにはっきり断言されました。

診察室の隅に譜面台が置いてあって、「白鳥」という文字がちらりと見え、チェロの赤いケースが寝かせてありました。看護師兼受付の奥さんが、さっきまで練習してたんですよ、と言うので、意外な気がしましたが、弾くのは奥さんでしょうね。