コロナの街・part 39

3年ぶりに眼科検診に出かけました。後期高齢者は年1回、無料で区の眼科検診が受けられるのですが、大学病院は駄目。私はずっと、お茶の水にある大学病院の眼科で半年ごとに検診を受けてきたので、地元の眼科医を知りません。古い検査機械などで眼を傷つけられたら取り返しがつかないので、高額の初診料を取られることを覚悟で(半年過ぎると初診扱いになる)出かけました。ワクチンが未だ効いているうち、医療費負担が1割のうち、受診するなら今でしょ!と決心をしたのです。

混んでいます。以前より車椅子の老人が増えていることに驚きました。従来の経験から、検査後は瞳孔が開いて今日1日仕事にならない、と思って出かけたのですが、この3年のうちに検査方法が進歩したのか、点眼薬は差さず、2時間ほどで終わりました。初診用の問診票が詳しくて、昔の病歴や病院名が正確には思い出せません。自分の罹った病名くらい、きちんと覚えていなくては、と反省しました。

視力は落ちたようです(数値は教えて貰えなかった)。白内障黄斑変性症も、さほど進行していない、特に問題はないが、3ヶ月経ったらまた検査するのがよい、と言われました。医師の見ているPC画面には、秋空の雲のような画像がいろいろ動いていました。コロナを警戒してか、スタッフは診察券確認でも決して手を触れません。

帰りに、今までこのバス停には停まらなかったスクールバスにうっかり乗ってしまい、東大構内で降ろされました。構内立ち入り禁止かなと思いましたが、通り抜けるのはOKらしく、久しぶりにキャンパスを歩きました。58年前に部活で出入りした建物や、田中後次作の噴水を見ながら、法師蝉の啼く緑陰を抜けて正門から本郷通りへ出ました。気温は高いけど風は初秋です。久々に人間世界に戻って来たような気がしました。