『平家物語』には、しばしば菅原道真の逸話が引用されています。道真といえば、遣唐使の廃止・太宰府への左遷と怨霊・飛梅伝説などが有名ですが、出生地はけっきょく不明のようです。
【菅原院天満宮神社(菅原院跡)】
道真の出生地は、『拾芥抄』には京都御苑の向かいにある菅原院とあり、曾祖父の代からこの地に居住していたと伝わります(他にも同市下京区の菅大臣神社など複数の候補地がある)。
【御産湯の井】
境内には、道真の御産湯の井もあります。なお、道真を祀る神社に牛の像があるのは、道真が承和12年(845)乙丑(きのとうし)6月25日に誕生したことに因んだものです(諸説あり)。「学問の神様」と称される道真は幼少期から学才豊かで、とりわけ詩歌に秀でていました。
【梅丸大神と天満宮御遺愛の石燈籠】
同じく境内には、癌封じにご利益があるとされる梅丸大明神や、道真の遺愛という石燈籠などがあります。
〈交通〉
京都市営地下鉄烏丸線丸太町駅
(伊藤悦子)