正月に活けた赤目柳が、落花生のような皮を脱ぎ、マフのように膨らんで、銀白のふわふわの中に黄色い雄蘂が交じり、春を待つ風情で一杯になりました。大きな花瓶には松とオレンジ色のガーベラ、それに日陰葛を添え、洗面台の小さな器には萎れ始めた庭先のミニ鶏頭と観賞用唐辛子を剪って詰め込みました。植物の名としては猫柳だと思っていたのですが、赤目柳と猫柳は別物なんですね。すぐ発根するので、去年は春になってから鉢に植え込んでみたのですが、枯れはしないものの成長しませんでした。水辺の木なので、鉢では無理なようです。今年もすでに発根していて、何だか不憫です。
正月には、笛を咥えた獅子の絵柄の藍染布を花瓶の下に敷きました。節分まではこうしておいて、豆菓子を梅花を摺った盆に載せ、飾っておきます。雛祭が近づいたら、赤い布を敷いて、雛あられ代わりの金平糖と桃の花を飾ることにしているのです。
庭先のプランターを少しずつ、パンジーに植え替え、素馨花の蕾も出て、今待っているのはムスカリの蕾。去年早く掘り上げすぎたので球根が小さく、心配しています。室内の胡蝶蘭は2株とも花茎が出て、頂いた年以来の快挙。贈ってくれた人はもう亡くなりましたが、報告したい気になります。逆に椿は昨夏に刈り込んだのがいけなかったらしく、今年は蕾がつきません。来年にはきっと、と考えてしまう自分に苦笑しています。
政府と専門家会議のコロナ対策は、迷走し始めた感があります。検査なし、診察なしで、どうやって感染規模を把握し、抑制できるのでしょう。もう自分の免疫力に頼るしかないね、とエノキさんと話しました。落語と茸がいいそうです、とのこと。茸料理は胡椒をたっぷり振るのがコツ。平茸(今昔物語集以来の美味です)をバタと胡椒で炒めて、醤油をちょっと垂らすと、美味しい。エリンギは塩胡椒炒め、椎茸は網火焼がお奨めです。