信濃便り・霜葉篇

長野の友人から、定番の楓のほかに、紫陽花も紅葉した、と写メールが来ました。

紅葉した紫陽花

東京でも今年は紅葉が綺麗です。百日紅も真紅になり、この木も紅葉するんだ、と立ち止まって眺めました。我が家から見える大欅も色づき始めています。落第横丁で鉢植えの紫陽花が紅葉しているのを見つけ、しかし芯の葉だけは青いまま、不精者の染髪を連想しました。

常山邸のイロハカエデ

友人は先日、学部時代の同期6人で熱海へ旅行したそうです。学生寮で相部屋だった同士、60年も続く付き合いで、2泊3日を喋り倒したらしい。熱海の風景写真を送ってくれと言ったら、お喋りに夢中で誰も何も撮っていない、との返信が来ました。それぞれ境遇も住所も違うのに、付き合いがよく続いたものだと感服しました。家庭生活が一段落してからは毎年秋に旅行していたがコロナ禍で3年ぶりの対面、お互いの老いを心配しつつ行ってみたものの、集まればあっという間にあの頃の仲に戻ったとのこと。

出身校の学風もあるでしょうが、寮生活ならではの絆。厳しい門限時間に遅れた時は上級生が、塀を乗り越えるのを手伝ってくれたこともある、とかつて聞いたことがあります。門番の犬に、創立者の名前をつけて可愛がっていたという話も、私の学生時代からは想像できない青春です。

我が家では最後にランタナが紅葉します。そろそろ近所のブルーベリーや満天星の植え込みも色づく頃。コロナで出歩く範囲がどんどん狭くなり、時季を見過ごしてしまうかもしれません。今日は冷たい雨、でも郵便ポストまでは出かけなくっちゃ。毎週水曜日までに投函しないと、その週のうちには届かなくなったからです。