コロナの街・part 42

播磨坂のスーパーまで、パンや野菜を買いに出かけました。桜並木の紅葉が始まっています。青山霊園はどうなっているかな、とふと思いました。店内は老若の主婦、子連れ夫婦などで混んでいます。心なしか店員の数が減っているような気がしました。

ここは、近辺の結構高いレストランのシェフも買い出しに来るので、洒落た、ちょっと珍しい食材も置いてあるのが楽しみ。白・黄・黒紫色の人参をセットで売っていて、思わず手が出そうになりましたが、諸物価高騰の折から今日は必需品だけ、と自分に言い聞かせてカートを押しました。後楽園ドームの近くの大手スーパーは、時流に乗ってずんずん値上げしていますが、ここはさほどでもない。うちの近所のスーパーは商品の品揃えを減らし、小幅な値上げで踏みとどまっています。流通も、それぞれに見合う工夫でこの時局を乗り越えようとしているのが分かります。

ここのレーズンブレッドは肉桂の香り、ライ麦ブレッドもふわふわで香りがよく、絶品です。惣菜、弁当も充実していたのですが、内容量が減っているようでした。果物や野菜の品揃えも減っています。菜花やサヤエンドウとターサイ(比較的安くて、炒めて歯触りのよい野菜。お奨めです)を買い、茸の棚に「柳松茸」という名前で出ていたパックを買ってみました。京都の街の柳並木に生える茸を、京都人の学者が通りすがりにごく普通に採って持ち帰る話を以前に読んだことがあり、見た目も料理しやすそうだったからです。

この頃は日の落ちるのが早い。帰って荷をほどくと、野菜は明らかに、仕入れとその後の管理が以前より悪くなっていました。実入りが不揃いのサヤエンドウと萎れた菜花を、水に浸けて生色を取り戻させました。

柳松茸は、冷蔵庫にあった鶏挽と一緒に白だしで煮ました。柄の食感が酒肴向き。