彼岸の仲日

秋分の日だというので、そうか、お彼岸だ、と扇屋へおはぎを買いに行きました。休日を日曜に連結して動かす法律ができてから、季節ごとの祝日がぴんと来なくなりました(先週の敬老の日、グーグルのヘッダーには老人に花束を贈る子供たちの絵が出ていましたが、キャプションは「勤労感謝の日」でした。「老人にも働いて貰う日」になったんだな、と言いたくなりましたが、日付が変わる前に訂正されました)。

扇屋の先客は若い女性グループで、並んでいる焼き菓子を1つ1つ取り上げては品定めをするので、いらつきました。指先に消毒液を吹きかけたとはいえコロナ下、なるべく触らないのが作法。昨日のスーパーでも、棚全部を掘り返して賞味期限の新しいウィンナを買おうとする老婦人がいて、昔なら「商売もんだからね!買わない物を触らないでくれ」と店主から言われるところだ、と思いました。

粒餡と胡麻のおはぎを買って帰りました。出来たてで柔らかく、小ぶりで甘さ控えめなので、2個食べても儚い感じですが、もう1個食べると多すぎる(博多方言では「よっちゃり」すると言います)。満足して、ムスカリの植え付けに取りかかりました。

今年は6月が天候不順だったので、植物も暦が狂ったようです。盛夏に咲くランタナが今頃咲き始め、晩夏に葉を落とす梔子は先週から黄葉し始めました。近所の庭先でメハジキが満開になっていましたが、あれは夏休みの終わりに御殿場まで墓参に行く時見かけた花です。例年、霜の降りるまで楽しめたコリウスは早くもぼろぼろ。菊は根が張らず、立ち枯れが多く、蕾が出るまで気がかりです。

雨天続きで足長蜂が来ないので、梔子に青虫がついたらしい。毎朝、割り箸片手に繁みを探索しています。