新任挨拶

手嶋大侑さんから、新任挨拶のメールが来たので、御披露します。

【4月1日をもって、同朋大学文学部人文学科・専任講師に着任致しました。これからは、研究はもちろんのこと、学生の教育にも力をいれて頑張っていきたいと思います。

今は、雑誌投稿の準備と、5月21日(土)の国際東方学者会議(ICES)シンポジウム「東アジア比較古文書学の可能性」での発表準備に取り組んでいます。

tohogakkai.com/ICES-program.html

シンポジウムの発表タイトルは「平安時代の任符について」です。任符は国司などの地方官が任命された際、その任官を赴任先に告知するために発給される太政官符ですが、10世紀以降の任符は、任人の身分を保証する公験的な役割を担うとされています。その機能に着目して、任符を切り口に、平安中期以降の地方社会で任人の身分を保証する文書の実態に迫りたいと思っています。今回は東アジア的な議論はできませんが、今後、任符を東アジア的視点で検討するための論点の提示などができればと思っております。

博士論文の続稿も書いています。年官が平安時代における中央の貴族社会と地方社会の関係を支える重要な制度であったことを論じて、年官制度を位置づけなおし、社会の大きな転換期としての9世紀後半を重視するのが目下のテーマです。(手嶋大侑)】

手嶋さんは日本古代史が専門。名古屋市立大学の修士課程在籍中に本奨学金を受給、その後学振の特別研究員を経て今日に至りました。『明日へ翔ぶ―人文社会学の新視点― 4』(風間書房 2017)に「年官制度の展開―中央と地方の連関―」を執筆しています。

*明翔会会員で、近況報告を本ブログに投稿なさる方は、風間書房またはMUFGの本基金担当者気付で御連絡頂ければ、届きます。