川越便り・春の訪れ篇

川越の友人から、雨が続いた後、庭にも春がやって来たとのメールが来ました。

f:id:mamedlit:20220326130224j:plain

雪割草

花の傍に存在感のある芽が出ているのは山芍薬山野草の女王とも呼ばれるそうです。愛妻のために茶花を植え込んだ庭、もうすぐ白い花が咲くとのこと。芍薬は木ではなく草なんですね。春に芽を出して、夏には面白い形に鞘が割れて種がこぼれ、また翌年生えてくるらしい。

f:id:mamedlit:20220326130711j:plain

猩々袴

名古屋で暮らしていた時、アパートの近くに桃巌寺というお寺がありました。名古屋は芸どころ、かつては平家琵琶の演奏も行われた寺だそうです。芸妓さんたちがよくお参りするのだそうで、手水鉢に季節の花が浮かべてあったりしました。早春に境内の敷石の間に濃い紅の猩々袴が咲いているのを見つけ、高山植物だと思い込んでいたので吃驚しました。巨大な大仏があって、住職は五体投地で参拝していました。

f:id:mamedlit:20220326132032j:plain

カタクリの花

我が家は室内ではピンクの胡蝶蘭が、2年ぶりに2本も花茎を伸ばし、見事に咲いています。エノキさんは毎週、これを見るのを楽しみにやってきます。ベランダでは実生の紫華蔓がロゼットから起ち上がり、赤紫の花穂を6本も立てました。路傍の種子から育てたのですから友人に自慢したいのですが、私はデジカメをやらないので、話だけ。
今日は全国的に春の嵐、咲き始めた桜には試煉です。鳥取ではこの季節、日本海から台風並みの強風が吹きつけるのが例年のこと。後醍醐天皇はその風に乗って、隠岐の島を脱出したのでした。