年貢

区の健診結果を聞きに行きました。長年のかかりつけ医が突然廃業し、去年からかかった50代の内科医です。開成高校を出たらしい。去年、自己紹介代わりに、高校の古文では古今著聞集しか教わらなかった、と話していましたが、新総理の思い出話にも同じことが報じられていて、どうやら開成の名物教師のようでした(高校で古典教材を1つだけ選ぶなら、著聞集は正解かもしれません。高校文法の規範にはまっていて、内容が多様で、説話だから面白くもある)。この地で3代目の開業医だそうです。

去年、中性脂肪とLDLcの値が悪く、薬の服用を勧められたのを逃げたまま1年ぶりです。牛乳をやめた、と言ったら、老人はあれこれ削ると栄養が摂れなくなるからやめなくていい、との返事。しかし今年はLDLcの値がさらに上がっていました。標準値でなく危険値を訊くと140との答え。それよりも高いので、コレステロール値を下げるメカニズムや、中途で服用をやめたらどうなるかなどあれこれ質問すると、嫌がらずに答えてくれました。不思議なことに肝臓の状態はこれまでになく良好、LDLc以外は殆ど問題なし。却って心配なくらいでしたが、問題はLDLcに絞られました。

処方箋を貰って薬局へ歩きながら、年貢の納め時、という語が頭に浮かびました。75歳になった時以上に、高齢者になってしまったとの実感に襲われたのです。

帰宅後、ウェブで吹田スコアというものを見つけ、向こう10年間に心筋梗塞発症のリスクは2~9%未満との数値が出ました。危険度は中程度。迷うところです。かかりつけ医のマスクなしの顔も、HPで初めて見ました。経歴によると肝臓が専門、地元の評判は先代は消化器の腕がよかったという。1ヶ月後に経過診断に行かなくてはなりませんが、スコアを見直すと、年齢の影響が大きく、LDLcが下がっても危険度は同じでした。