植木たちの代替わり

太陽の位置が変わって、日差しが室内に近づいてきました。鉢やプランターの配置を換えて日当たりを確保してやり、勝手放題の方向へ伸びていた菊を起こして支柱に括りました。一晩明けたら、螺旋のように捻れていた菊の頭が、一斉に天を指していたので一安心。夏の観葉植物代わりに吊鉢に播いた西瓜は、ようやく本葉が3,4枚出たところ。かつて鉢植えの西瓜が流行った年があって、バーのカウンターに、野球のボールくらいの実がぶら下がっているのを見たことがあります。せめて蔓が出るまでは育てたい。

紫の実だと思って買った観賞用唐辛子をガンガン日に当てたら、赤い実になってしまいました。赤、黄、紫と3色揃えた心算だったのに。近所の生垣から、白椿の実を失敬して育てた心算だったのに、咲いてみたら紅の侘助だったのですが、去年は咲かなかったのがこの夏、幾つもの蕾をつけました。こんなに早くから準備して咲くのかー感激し、冬まで蕾を落としてはいけないと、せっせと水をやっています。ムスカリの芽も出ました。

2年も花をつけず、もう抜こうかと思っていたスパティフォーラムは、この夏蘇り、新しい株に代替わりしたんだということが分かりました。還暦祝いに従妹が贈ってくれた紅薔薇の元気がなくなり、鉢が窮屈なのか、それとももう寿命か(従妹は末期癌で、あっという間に亡くなった)、クニちゃんごめん、としょげていたら、いつの間にか根元から、しっかりした新しい茎が伸びてきていました。薔薇マニアの川越の友人から、剪定は思い切ってやってよい、と言われたので、これからは伸ばしすぎないようにします。一方、手当たり次第に刈り込んだので、まるで江戸時代に流行った蛸作りの盆栽のようになってしまったランタナも、株元から新芽が出てきました。やり直しです。

ここへ越して16年ー彼らの世界では代替わりの時期が来ているんだ、と納得しました。