野党

野党第一党の新代表が決まったようです。報道で見聞きした印象でしかありませんが、第1回投票の結果は妥当なもの(投票者たちの判断がほぼ妥当)だったと思います。大新聞や「公共放送」だけでなく民放の夜のニュースショーを視ると、異なる視点で情報の補足ができるのですが、中には自分が前に出たい一心で、他候補が意見を述べている間に溜息をつく姿が映った候補者もあり、心配していました。

4候補を見ながら私が思ったことは、一応、通常の組織にいるはずのキャラが全種類は揃っているな、ということでした。1人は政党慣れしすぎていて、1人はまたあまりに政界に不慣れ、1人は大人で後の3人は未だ子供(失礼)。党員の望ましい配合比は、大人型3:政党慣れ型3、後の2タイプはそれぞれ2,というところでしょうか。

今回の選挙があってよかったことは、たとえポーズであれ有権者の意見を聴く機会を大切にする、という経験を全候補が持ったことです。それが野党の存在意義。権力をチェックするにしても恣意的に、あるいは全面否定的にやるのではなく、有権者の意向を踏まえていなければならない。このことを忘れずにいて欲しい。

一度は政権を執った、という過去はもう忘れた方がいいかもしれません。覚えている必要があるのは、自分たちが使いこなすべき官僚を(野党癖が脱けずに)批判対象にし、仮想敵にしてしまった失敗でしょう。いま選挙民は、あなた方の政権を思い描いてはいない。では何をして貰いたいと思っているのか。それを聴取したのが今後の財産。

この間ずっと気になったのは、先般「閣外からの」選挙協力を組んだ相手は、まるで疫病神のように言われながらどう考えたのか、ということです。野党としてのあり方を根本から考えなければならないのは、むしろ彼らかもしれません。