返り花

近所の家のプランターに、菫が咲いているのを見つけました。返り花(戻り花ともいう)ですが、いじけず、くっきりと咲いています。小春日和が続いた後、寒さがやって来て、楓や夏椿などの紅葉が鮮やかになりました。岐阜の中西達治さんからも、藤袴の返り花をあしらった絵葉書が来ました。このところ、美濃国高須藩に謹慎させられた秋月悌次郎の伝記を書き続けて、佳境に入ったところだそうです。

我が家の庭では、黄菊が陽光に輝きながら咲いています。支柱を立ててやるのが遅かったので、自由奔放にのたうち回りながら咲いているのですが、それもまた風情の一つ。咲き始めは朱色、咲き終わりには薄紫を帯びた黄金色になり、花の直径は6cmもあります。これはたしか、児童館の庭先の小枝を失敬してきて挿し木したもの、児童館では葉ばかり茂って咲いたことがないのですが、我が家で伸び伸びと咲いています。逆に、近所に分けた小豆色の小菊は、今年は我が家では咲かないらしい。

梔子の根元の苺に、白い蕾がつきました。実生のとちおとめです。食用に買ったパックに1粒、熟れすぎた実が混じっていたので、埋めてみたら芽が出て、1年目は元気にランナーを出したのですが、我が家にはそんな広い土地がない。3年目にして花がついたのです。食べられる実ができるとは期待しませんが、やっぱり嬉しい。

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川越では今年最後の薔薇

川越の友人からは、今年最後の薔薇を剪って活けてみたというメールが来ました。川越は寒いので、霜に当たって萎れています。卓上で生き返るのでしょう。我が家の薔薇も、よく見ると米粒のような蕾をつけています。本来は摘蕾して木をいたわるのでしょうが、薔薇の詩人リルケの命日が近いので、捧げる1輪を咲かせたい。そっとしておくことにしました。