コロナの街・part 27

食生活に変化がなくなってきたので、後楽園前の大手スーパーに出かけました。週末は混むと予測して、今日出かけたのですが、ユニクロ成城石井も、若いカップルで混雑していました。ステイホームなのか、平日の午後、街へ出歩ける所帯持ちがこんなにいるんだ、と吃驚しました。本屋へ寄って、会田大輔さんの『南北朝時代』(中公新書)を買い、ユニクロフランネルのシャツを2枚買いました。

コロナ以来、スーパーの惣菜コーナーと酒売り場が拡大され、野菜や地方産品が減り、私にとっては楽しみが少なくなりましたが、京都の万願寺唐辛子、横浜中華街の干し棗、鶴岡の柿大根、出雲の野焼竹輪などを買い込みました。ここの鮮魚売り場には刺身切り落としパックというのがあって、酒肴にはうってつけなのですが、今夜は休肝日にするかなあと迷っているうちに、素早く脇から中年男性の手が伸びて、買われてしまいました。いつもは知る人ぞ知るお買い得商品なのに、コロナのおかげで男性ファンができたようです。酒売り場には、各地(海外も含め)の地ビールが並んでいます。もうカートが重くなっているので、軽井沢の「水曜日の猫」1缶だけを買いました。

帰宅後、まずは本のあとがきを読みました。会田さんは明翔会の会員、論集『明日へ翔ぶ』第1集(風間書房 2008)の巻頭論文を書いた人です。とりあえず仏壇に上げ、故人に読ませることにしました。午前中、木村尚志さんの『中世和歌の始まり』(花鳥社)が届き、こちらもあとがきから読んだのですが、この2冊には共通点がある。あとがきに研究を助け、導いてくれた妻への敬意と感謝が述べられているのです。単にバックヤードを支えてくれたことへの謝辞ではない。感無量です。この2人は1979年と1981年の生まれ。世界は少しずつよくなっていくーそう思わずにはいられませんでした。