実山椒

衝動買いした実山椒は、持て余すかと思いのほか、冷凍する間もなく無くなりました。まず茹でて醤油漬を1瓶作りました(冷奴に合います)。鶏挽肉と濃い味付けで煮たら美味しかったので、牛コマでやってみようと買いに行ったのですが、売り切れ(最近は家で調理する人が多くなって、食材が早く売り切れる)。やむなく牛挽で、やや辛めのそぼろを大量に作りました。肉屋の女将に分けたら、小学校の頃、山から来る同級生がこの実を摘んで来てお小遣いを稼いでいた、と懐かしがりました(千葉の田舎の出身です)。

ぶなしめじの煮浸しにも、たっぷり入れました。安い費用で小鉢が3人前くらいできます。ぶなしめじは炒めるとぱらぱらで美味しくない、と思い込んでいたのですが、煮浸しは日本酒にぴったり。無塩の小さないりこがあったのでこれにも入れ、胡麻油で(炒りつけるのと素揚げとの間くらい)炒めてかるく塩を振りました。麦酒に合う。味噌と味醂に入れて鶏肉を煮てもいいかな、と考えていたのですが、もうありません。

TVの昼番組で、京都弁の講師が笊一杯の実山椒を料理してみせました。醤油、味噌、オリーブ油にそれぞれ合わせて、調味料として作り置きするといいという。縮緬山椒、牛コマの味噌炒め、海老と帆立と鯛のカルパッチョなどを作っていました。近年は仏蘭西料理にも重宝されているそうです。

1パック¥300で楽しめた1週間。もう1回買うかな、とも思いましたが、いや来年の楽しみにしよう、と思い直しました。3月が暖かかったので、庭の山椒が伸びすぎています。摘心の時期が早すぎたらしい。葉山椒を刻んで、鶏つくねに混ぜるのであれば未だ間に合う。鶏挽を買いに行かなくっちゃ。

問題は、これまた酒肴に最適(冷やした白ワインに合う)、ということです。