秋草の園・その1

川越の友人から9連発メールが来ました。写真添付で、「秋の庭への御招待」というタイトルがついています。豊後国の別荘に出かける前に、数日かけて秋草の花が咲く庭の草むしりをしたそうです。

[川越は都内より一足早く秋が深まったようで、朝夕は10度前後まで下がりました。庭も急速に秋の気配が色濃くなり、秋の花が賑やかになりました。草むしりをする目の前で、どんどん秋の気配が進みます。そんな庭の花たちをご紹介します。この花たちが終わると後は、秋バラ少々と菊だけになるでしょう。]

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夏櫨と藤袴

藤袴は草全体が香りがよく、干して和紙に包み、箪笥へ入れておくと聞いたことがあります。何故かアサギマダラという色鮮やかな蝶が好むらしい。名前の由来は分かりませんが、和歌の世界では縫物との連想関係で詠まれ、漢字は蘭を宛てます。写真は未だ蕾ですが、花が咲くと、ぽっと薄紅が差します。意外なことに菊科の植物。純粋な自生種は、今ではレッドリストに載っているそうです。

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藤袴

[こちらは北米原産の菊科の植物ですが、花が藤袴に似ているところから園芸の世界では、紫藤袴と呼ばれています。夏から秋まで非常に長く咲き続けます。]とのこと。

9枚の写真には紫系の花が多く、初めて見る花もあったので、花や葉の形から、科名を推測しましたが、この花は実物を見たことがありません。アゲラタム(郭公薊)に似てるなあ、と調べたら、大郭公薊という和名があるらしい。

あるじが豊後の温泉掛け流しを楽しむ間、庭では紅葉が進み、花々は晩秋までひっそりと咲き続けるのでしょう。私たちが代わりに、写真で散策しましょう。