東京は今朝未明に、木枯1号が吹いたそうです。私が起きた時は文字通り雲1つ無い青天、風はやや強め、くらいでした。ウールの毛布(おかしな言い方ですが、綿の毛布という商品名があるので)を日に当てました。昨夜まではタオルケットと綿の毛布を重ねていたのですが、今夜はそれでは済まないだろうと思ったのです。
木枯1号は春一番(そう言えば木枯は「1号」だけど、春の方は「一番」で、待ちわびた気持ちが溢れている)ほどではないが、東京では季節の節目を知る手がかりとして待たれています。初霜は都心部ではもう季節の表徴の役を果たさなくなり、渡り鳥も見かけません。上州ほどではありませんが、東京の冬の初めの北風はなかなかのもの。30代で定時制高校に勤めていた頃には、たっぷり体験しました。
大学院生の時、京橋の定時制高校に非常勤講師で通ったことがあります。土曜の夜でした。銀座からバスに乗り換えて行くのですが、このバスがなかなか来ない。4丁目の通りを木枯が吹き抜け、オーバーの襟から容赦なく吹き込みます。歳末のある晩、バス停でサラリーマン風の中年男性からナンパされました。「今日は僕の誕生日なんだけど、付き合ってくれない?」と言う。むかっとしました。これから仕事です、とだけ言ったら離れて行きました。今でもあの風の冷たさは、最悪の思い出です。
干し物を済ませてベランダを見回ると、ハゼランかと思った芽生えは分蘖し初め、どうやらペチュニアらしい。こぼれ種だったのでしょうか。昨夜の木枯にすっかり萎れている。来春には咲かせたい、と意地が頭をもたげました。鉢の受け皿を洗いました。最低気温が10度を下回ったら、観葉植物も室内に入れてやらないといけないので。日曜に植えたムスカリはよほど我慢していたと見えて、早速芽を出し始めました。遅れてごめん。