悪戯では済まない

ツイッターを覗いたら、回転寿司という#が出来ています。回転寿司の店内で、男子高校生らしき客が他人の注文の皿に悪戯をしたり、食器や醤油差しを汚したり(あまりに汚くてそのままは書けません)する動画が複数投稿され、炎上している。拡散する意図で投稿したらしいが、嫌悪感と軽蔑がどっと押し寄せ、次に怒りが湧いてきました。一番効いていたコメントは、「食べ物で遊んではいけません、って教わらなかった?」だと思いましたが、現実には店が被害届を出しても、軽犯罪程度の扱いなのでしょうか?

航空機爆破予告もそうだし、例年試験シーズンになると起こる学校爆破予告についても、影響の大きさと犯人の動作の簡単さとの釣り合いが懸け離れすぎていることに、現代の矛盾を感じます。DXは、人間の動作に必要な物理的力と、その結果を引き受ける覚悟との距離を、一気に埋めました。それは弱者には希望をもたらしましたが、しかし何かしら不自然な、倫理的落差があり、原子力エネルギーの抱える危険にも似たところがある。やった当人は「ほんの冗談」、「軽い悪戯」と言い訳するでしょうが、それでは済みません。

何故なら、本来なら正しく行き交うはずだった、真面目な仕事と真面目な需要との間に勝手に割って入って、そのやりとりを無慙にも破壊したからです、愚劣な自己顕示欲で。犯人が社会の中に居続ける所存なら、これは悪戯では済まない、重大な犯罪です。

現役の教師だった間、私が一貫して教えてきたのは、「真面目な人の前ではふざけるな、自分が真面目になれないなら黙って立ち去れ」ということでした。一昔前なら、店主が首根っこを掴んで、外へ敲き出すところ。回転寿司でも、板前にそうして真剣に怒って貰いたい。馬鹿野郎、大人がこの1皿を作るのにどれだけ苦労したと思ってるんだ!と。まさか、それが言えない料理を出しているわけではないでしょうから。