法令

コロナウィルスに対する政府の対応が、どこかずれてる、という感想は私だけではないと思います。降って湧いたことだから、との言い訳は、現場の誰もがぐっと呑み込んでがんばっていることで、目立たぬ所でその部署なりに、見事に捌いている人もいるのが報道の隙間からチラ見えします。

初動を厚労省に任せきりにした(環境省法務省も、外務省もしゃかりきになるべきだった)こと、クルーズ船への対応に問題があったことは、今更言っても始まりませんが、今ある法令を総動員する知恵を絞っているのかどうか、何故新しく緊急事態に関する法令を国会審議する必要があるのか(お得意の「法解釈」や、閣議決定で出来たんじゃないの?)との疑問が拭えません。外出禁止、イベント自粛は、政府の要請を出せば十分(拘束力はなくても)だし、それ以上は各自の責任ではないでしょうか。

保健所経由のPCR検査が実施されにくいのは何故か、足りているはずのマスクが何故入手できないのか、というのが現在の素朴な疑問です。もうとっくに、ネット上でのマスクや消毒液の売買は禁止されたはず、在日の人たちがせっせと故国へ送っているのかなあ、それなら私のような者が入手出来ないのも仕方がないな、と勝手に想像していました。保健所がPCR検査を遮断しているという噂も、もともとのシステムの風通しの悪さを衝いている気がしてなりません。

小中学校を一斉休校にして、学童保育の現場を混乱させたのも大いに疑問です。介護や医療に携わる人たちが日常、自分の家庭生活とのぎりぎりの兼ね合いでやっていたことを知らなかったとすれば、民の暮らしを知らずに「私の責任」など口にするな、と言いたくもなるのです。ただ一つの期待は、これを機会に、引きこもりや入院中の児童生徒にも、学習支援体制を保証できるようになるかも、ということでしょうか。