体験的電子事情・英文編

先発世代は電子化に、みんなそれぞれの苦労をしてきました。中世英文学の多ヶ谷有子さんから、以下のようなメールが来ましたのでお目にかけます。

[かつてワープロが世に出たとき、こうしたものが好きな学科長は英文科の教員に「書院」を配布しました。機器の苦手な私は手書きのほうが早く、使いこなせませんでしたが、山荘で辞書の仕事をしていた時、必要な物がそろわず、初めてWindows 95を使ってその便利さを認識し、ワープロ機能だけは使えるようになりました。その後、大学は工学部を中心に電子化し、書類も報告書もみなコンピューターで作成され、LANを通して連絡がくるようになりました。研究室の端末は大学が支給したので、ただそれだけを使いました。

 95、 98、 7まではなんとかついていけたのですが、Windows 8にいたって、勝手に文章や単語を変換するので奇妙な文章になり、困ることが多くなりました。特に、漢字変換や古い英語の文字(ギリシア語もアラビア語も出るのですが、中世の古英語、中英語の文字がないのです)は苦労しました。Windows 7、8も後には、発音記号も中世の文字も出るようになりましたが。

ローマに留学したとき、コンピューターが行き渡っているのにびっくりしました。おかげで検索とか、通信などいろいろ覚えました。なんと、日本語が使用できるPCまであったのですから。かなり古いPCでも目的を分けて使っていました。

Windows 10は、文字変換などがATOKに変わり、勝手が違うので慣れないのです。目下、そこだけはMicrosoft IMEに直して、昔ながらの方法で入力しています。何のために変えるのかわかりませんが、人騒がせです。ちなみに、ネットはWindows 10を使っていますが、文章はWindows 7で作成しています。

まだまだ、苦労しそうです。(多ヶ谷有子)]

日本語専用の私たちは、一太郎ATOKに重宝しています。ただ最近は、勝手に前回使わなかった漢字を優先的に出すので、気分が乗って書いている時はいらいらします。