桜の一日

好天に誘われて、伝通院の桜を見に出かけました。境内で、幼稚園や老人ホームの遠足とすれ違いました。種類の異なる枝垂桜4本が見事。染井吉野は散り始めていましたが、風下に立つと、天空から私を目がけて降ってくる花びらが刺さるようで、いい気持ちになりました。楓の新緑は紅い花を包みこんで、まるで襲の色目のようです。

東京都戦没者霊園から礫川公園へと歩き、花の下でゆっくり新聞を読みました。風上に立つと自分の背後から花吹雪、ベンチに座っていると落花が渦を巻いて地面を走ります。楠の新芽と日陰の部分の対照が鮮やかで、空気中にも芳香が感じられました。花桃ローズマリー、雪柳も満開、目の中が極彩色になりました。

スーパーへ寄って野菜を買い込み、「もう一皿」の食材を物色しました。胃腸を悪くして以来、食生活を変えつつあるので、スープや粥や茶の棚を中心に見て歩き、夕食に食べても胃にもたれないもの、ちょくちょく飲んでも後を引かない飲料を探し、桜の葉と花を混ぜたほうじ茶というものを買ってみました。最後に区役所のカフェに入って、シンプルなホットドッグと珈琲を摂ったら、美味しい。やはり外へも出なきゃ、と改めて思いました。さてと―このところ行き詰まっているサーベイ、そろそろ決断しなくては。