豊後便り・阿蘇高原篇

別府暮らしの友人から、「悲憤慷慨のブログ、概ね共感しながら読んでいます」とメールが来ました。「おおむね」というところがミソでしょう。

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阿蘇外輪山

【こちらはノンビリしたことを言って申し訳ないと思いつつ、平穏な日常を送っています。今日は久しぶりに風もない快晴に恵まれたので、阿蘇まで足を延ばしてみました。

地元のニュースで、今、ススキが見頃を迎えたと伝えていたのと、西日本一を謳う阿蘇内牧温泉のバラドームが、この夏に新しく「阿部牧場」が管理者になり、アソ・ミルク・ファクトリーとしてリニューアルオープンしたので、薔薇を見たくなったからです。途中の阿蘇高原で休憩したのですが、阿蘇の外輪山が眺められ、根子岳の特徴的なシルエット、右の方には中岳の噴煙が見えます。中岳は数日前から小噴火をしているとニュースで伝えられています。

ドーム型温室の中で育てられた薔薇は予想以上に立派でしたし、野外の薔薇と野草のガーデンも見応えがありました。入場無料というのが偉い。阿蘇市が町興しに力を入れているらしい。薔薇の花は写真にすればどこで撮っても同じようなものになるので、送るのはやめておきます。】

ふと箱根の仙石原を思いましたが、20年以上前、初秋の阿蘇外輪山をタクシーで一周したことがあります。牧草の中に丈の高い、立派な女郎花が風に揺れていたことが印象的でした。牧場と言えば西洋の風景をイメージしがちですが、女郎花もよく似合う。もう地名を忘れましたが静かな温泉宿に一泊し、明け方、窓外で頻りに音がするので何かと思ったら、池の鯉が跳んでいたのでした。その時詠んだ駄句です。

阿蘇は霧 鯉跳ぶ音の湯治宿(mamedlit)