七草粥

先日、スーパーで、「七草粥の素フリーズドライ」という商品が山積みされているのを見つけました。なるほどこれは便利、白粥に振りかけて混ぜればいいわけだ、と手に取ってつくづく眺め、買おうかどうしようかと迷いましたが、待てよ、微塵切りになっていては異なる草が混入していても分からないし、そもそも七草入っているかどうかもわからないと思ってやめました。それに七草の儀式は、まな板の上で「唐土の鳥が」云々の呪文を唱えながら包丁で叩くところが肝心なので、振りかけ状態になった七草に御利益があるかどうかは、疑問でもある。

生の七草をパックにしたものも例年通り売っていましたが、これを買うなら自分で摘み集める方がいい、とつい思ってしまいます。この辺でも蕪、大根、芹だけを買えば、後は揃えられそう。

インスタント食品があれこれ出始めた頃、父から、インスタント味噌汁は日露戦争の兵糧として開発された食品だから大丈夫(怪しげな添加物などはない、という意味)、と聞かされました(真実かどうかは未確認)。爾来、私の中ではインスタント食品にも古典と新顔とが区別されていて、普通に使える物と用心すべき物とが分かれているのです。明日あたりスーパーの店頭で、「七草粥の素」がどれだけ売れ残っているか、確かめます。

結局、我が家では昨晩、レトルトの白粥に、博多葱の微塵切りと、「焼きほぐし鰤柚胡椒味」とを混ぜて、熱くして食べました。美味しかった~。見た目も綺麗でした。これから月末の健康診断に向けて、胃と肝臓をいたわらなくっちゃ。