色づく街

昨日あたりから街を歩くと、ふと木犀の香りがします。気のせいかな、ちょっと早すぎると思いましたが、天気予報でもそう言っていました。東京は、秋に木犀の香り、春は桜の木が思いがけない所で自己主張をして、季節が過ぎるとまたありかが判らなくなる―そういう街のたたずまいが好きです。粋な感じがするのですが、私は江戸育ちではないので粋の感覚は違っているかも知れません。

名古屋は街路樹の紅葉が美しい街です。南京櫨、欅、楓、桜など色づく木を選んで植えているようです。宇都宮は栃を並木にしているので、花の咲く初夏や大きな葉の落ちる晩秋には、マロニエの巴里の気分を想像できます。

鳥取は・・・よく中央官庁から県庁へ、若手の役人が出向してきて街づくりに参画するのですが、やたらと道路にグリーンベルトを造りたがる。地元ではその理由が理解出来ない、両側とも林なのに。そこで、行き先別に異なる花木を植えたグリーンベルトにしたらしい。中央と地方のずれはこれに限りません。

東京に木犀が増えたのは、前回の五輪のために植樹したせいもあります。だから10月10日頃に咲くものでしたが、最近は早く咲き、10月上旬に2度咲きするようです。