銷暑法

梅雨が明けていないといいながら東京は連日の酷暑。我が家は通風抜群ですが日照もまた抜群なので、昨日の暑さが冷めないうちに翌日の太陽が元気いっぱい昇ってきます。素焼の印度の壺に風呂の残り湯を入れておき、打ち水代わりにこぼしたり、色の濃い夏の花でなくコリウスの葉で地表を覆ったり、いろいろ工夫はしてみるのですが、勝てません。

昼間、家の中のファッションは金太郎スタイル(短パンにタンクトップ)。夜はシーツでなく花茣蓙を敷いて寝ます。ひやりとして気持ちがいい。翌朝熱湯を湧かして拭き、2時間ほど干します。その熱湯の残りで台所の流しを消毒します。

「こまめに補給する」水分には麦茶のほか、レモン水を作っています。砂糖(または蜂蜜)と塩と水にレモンの輪切りを一晩漬けて、オンザロックで飲む。美味しい。レモンを喫茶店の紅茶についてくるものよりもやや厚めに切ると、かすかな苦みが出て大人の味になります。我が家では目分量ですが、味見をしながら加減するのがいいでしょう。水と塩を足しながら2,3日は冷蔵庫内で保存できます。

32度までは金太郎ファッションでしのげますが、36度になると自分の身体がいちばん冷たいわけで、身の置き所がない。半世紀前よりも東京の夏の気温は3~4度上昇したのではないでしょうか。やせ我慢をしても、就眠前に冷房を入れるとほっとします。

梅雨明け10日といいますが、これで梅雨が明けたらもっと暑い日が来るのでしょうか。もう明けたと思いたいけれど、ふと気づくと、未だこの辺では蝉の声を聞かない。案外、都心の尾崎記念館や皇居周辺で鳴いているのかもしれません。