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咲きました

実生の桜が咲きました!花房は5つ、いま9輪開いています。染井吉野なら蕾の時からピンク色になるので、今年も駄目かと力を落としていたのですが、緑の萼の中から覗いた蕾が次第に薄紅を帯びた白に変わり、ふっくらと開きました。大島桜だと思います。

2月6日の本欄で「咲かない桜を待ち続けている」と書いたので、木は「咲かぬと鋏でちょん切るぞ」と言われたような気になったのかも知れません。ネットで調べると、実生の桜をベランダで育てて一喜一憂している方は案外多いのですね。やはり日本人にとって桜は特別なのでしょうか。

昨日、寄居町まで往復する間にたくさんの桜を見ました。並木になっているものもありましたが、野中に、あるいは里山に1本だけ満開の花の天蓋を捧げているものもあちこちにありました。染井吉野は実生では生えないとすれば、いつか、誰かが植えて大きくなったのでしょう。桜は誰しもそれぞれに、「さまざまのこと思い出す」木なのです。

この鉢の桜も「咲いたら、1品持ち寄りで我が家で花見をしよう」と言っていたのですが、従妹は癌で亡くなり、友人は郷里へ帰りました。歳々年々人同じからず―来年の花を見られるかどうかの保証はありません。せめて今夜は、従妹の好きだった酒に燗をつけようと思います。