越前だより

この春、福井高専に赴任した大谷貞德さんから写メールが来ました。勝手の違う職場であたふたしている、とのことです。所在地は鯖江ですが、新幹線が通ったので、敦賀経由でぐっと便利になりました。HPを見ると、さすが工業専門学校、ストリートビューで校内を歩けるようになっています。今まで彼は栃木県立の農業高校勤務だったので、理系の生徒に古典を教えるのは初めてではないけれど、やはり勝手が違うでしょう。

写真は去年、採用面接に行った際に、越前市へ足を伸ばして撮ったものだそうです。

大塩八幡宮

木曽義仲が戦勝を祈願したという神社で、公式サイトがあります。最寄り駅は武生。

紫式部公園

紫式部が夫の赴任地に住んだということで、昭和58(1983)年に着工したという平安式庭園。所在地は越前市、最寄り駅はJR武生。昨年は人影もなかったそうですが、今年は観光客誘致に成功しているでしょうか。

紫式部

いや、これはこれは。夜な夜な燕が金箔を剥がして貧者に届けるのに忙しいのでは、と想像してしまいましたが、今年は撮影スポットとして人気が出るかも知れません。

折しも1年遅れた新幹線延長で、太平洋側からも敦賀経由で金沢まで一気に行けるようになりました。列車の愛称は「かがやき」、白山を始め雪を頂く高山に囲まれた地域ゆえの命名と思いましたが、「加賀」が懸けられているのかも。

旅立ちの挨拶に来た彼を送り出した晩、さだまさしの「案山子」を聞いて、「街には慣れたか」というフレーズが身に染みました。まず街に慣れ、その土地のよさを存分に楽しめるようになること。地方国公立学校の生徒は、自分たちの地域を背負って立つ覚悟がある。それに対するリスペクトが、これからの自分をも支えてくれるからです。

今後随時、越前国から来る便りを掲載します。