スリランカより・続

8月にスリランカへ古代の水利施設のフィールド調査に行った鈴木慎也さんのスリランカ便りの続編です。【スリランカには26の国立公園と100以上の自然保護区が存在しており、多種多様な生き物が生息している。今回の調査地は国立公園に隣接した密林地帯であったこともあり、探査中にさまざまな生き物と遭遇することとなった。】

オオコノハムシ

【昆虫好きの6歳の息子から、夜な夜な図鑑などでレクチャーを受けていたおかげで、ジャングルで見かける昆虫の名前が、意外とすぐ分かった。陽が落ちると水辺に舞う蛍の光に目を奪われた。特に感動したのは、葉っぱに擬態するオオコノハムシ。前を歩く隊員の肩に乗った葉っぱを払おうとしたら、いきなり動き出して驚いた。】

野生の象

スリランカゾウは,アジアゾウ 4 亜種の中で最大の体躯をもつ亜種である。2011年の調査ではスリランカ全体で約6000頭の野生の象が確認されている。

今回の調査中に2度、野生の象と遭遇した。スリランカでは毎年、野生の象による死者が50名ほど出ていることもあり、象と遭遇すると隊員に緊張が走る。50m以上離れていたが、その迫力に圧倒された。檻越しに見る象とはこんなにも違うものか。】

木にぶら下がる鳥の巣

スリランカには33種類の固有種の鳥がいると言われているが、探索中は、さえずりは耳にするものの、鬱蒼と茂る木々が邪魔をしてその姿を見ることは難しい。中には芸術的な巣を作る種がいるようだ。無数に木にぶら下がる巣。民芸品として売られていても気づかないような形状をしていた(鈴木慎也)。】

子供の頃、珍しい動物を紹介する本でこんな写真を見たなあと思って調べると、キムネコウヨウジャク(黄胸紅葉雀)という鳥らしく、椰子の葉を裂いて巣を編み、泥を塗って固めるのだそうで、実際、三軒茶屋の喫茶店ではインテリアに飾っているとのこと。