おせち料理2022

今日は箱根駅伝往路の日。以前にも書きましたが、大手町から湘南海岸を経て富士山麓に至るルートは、博多から上京して大手町で働き、今は富士霊園に眠る親の歴史と重なり、また「箱根駅伝を視たい」と言って亡くなった故千明守さんの遺言のような気もして(その年、彼の母校は14位でしたが)、中継を視るのが恒例になりました。

午前中曇の予報でしたが、湘南海岸を走る頃は晴れ、子供時代(未だ戦後まもなくです)は植林したばかりだった松が、鬱蒼たる密林になっているのが画面に映りました。朝の箱根は雪で真っ白、でもすぐに溶けたようです。

毎年思うことですが、監督が車で伴走するのはやめるべきです。いったい、何のためでしょうか。そうそうそう、とかお前なら行ける、とか、小学生じゃあるまいし。もはや18歳からは法的にも成人です。大学教師で半生を送ってきた人間に言わせて貰えば、大学教育では第一に、独り立ちさせることを目指す。現在も将来も、その目的に適うように育てます。スポーツだけが何故、指導者に依存して大勝負に臨むように育てるのか。山道が危険なら、主催者側がそのための管理運営車を用意すべきでしょう。

TVを消音にして、おせち料理を配膳しました(仏壇向けに精進物が多い)。食器は今右衛門です。先付には蕗の薹味噌、草石蚕、叩き牛蒡、下関の雲丹(仏壇用は薔薇の花形に切ったラディシュ)。それに黒豆、菊膾、慈姑の塩焼、鶉卵の八角煮、鯛スモーク。蔵王洋梨宮古島のクインシーメロン。それぞれ地方ごとの工夫が詰まっています。ゴールする頃には太鼓腹。空は晴れましたが、とうとう霊峰富士は映りませんでした。

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山中家のおせち

メールを開けたら、山中玲子さんからおせち料理三段重の画像が届いていて、その豪華さに唸りました。飯田橋の西洋料理店となじみになって、誂えたとのことです。