ハロウィーンの話

米国在住の安宅正子さんから、ハロウィーンについてのメールが来ました。

【こちらは昨夜がハロウィーンでした。私の家の前の通りはそれほど大きくないのに、なぜかハロウィーン銀座です。隣町からも来ているのかと思われる数の子供たちが現れます。6時から7時半の間に400個以上のキャンディがなくなりました。"Trick or Treat"とか”Happy Halloween"と言ってお菓子を貰い、"Thank you"と言って帰るのが一応の礼儀ですが、キャンディ選びに気持ちが走って、こちらが「何て言うの?」と訊くまで言い忘れに気づかない子も多いです。可愛いのは小さい子がえっちら、おっちら、数段あるポーチまでの階段を上ってくること。親が後ろで、こう言いなさいと教えたらその通り一生懸命真似して、お菓子を取って帰るまで、一仕事です】。

可愛い子供たちや、貴婦人の骸骨、巨大な蜘蛛の巣などの飾り付けをした家の写真も添えられていたのですが、私の技術ではブログに貼ることができませんでした。

アーサー王伝説が専門の多ヶ谷有子さんからは、こんなメールが来ました。

ハロウィーンの遠い起源はスコットランドや北イングランド、さらに遡ってケルト人の暦と関係があるようです。ケルトの暦は11月1日から始まり(牧羊と関係がある)、前日の夜から1日が始まりますので、10月31日が前の年と新しい年の境目です。その日には死者の国と生者の国の境がなくなり、祖先の霊がこの世に戻って、子孫に古い知恵を授けることになっています。生者は祖先の霊が迷わないように町の角々に灯りをともし、祖先の好きなものをお供えして霊を迎えたそうです。この習慣は北イングランド辺りでは19世紀の初めくらいまで続いていたようで、その後キリスト教徒とケルトの邂逅、教皇庁の政策なども関わってくるのですが、近代ではケルトも暦も行事からは消えてしまいました】。日本のお盆の習俗と似ていると思いました、とも書き添えられていました。