主導権移譲

穏やかな三が日でした、と書きたいところですが、風邪を引いてしまいました。在職中はだいたい毎冬1回大風邪を引きましたが、たいてい授業が終わって年間業務の最後くらいに(つまり要領よく)倒れました。定年後はそういうメリハリがなくなったせいか、あまりひどい風邪は引かなかったのですが、年末からどうも体調不良で、咳は出るが熱は出ない状態が続き、とうとう2日には、こりゃいけない、という状態になりました。

若い時からの習慣で、朝起きると家中の窓を開け、空気を入れ換えないと気が済みません。最近はパジャマのままでメールチェックをしたり(日曜の朝気分を、毎日味わいたい)、買い物にもダウンを着ずに出かけたり(ダウンを着るとショルダーが滑り落ちる)、暖房は夜の6時間しか入れなかったり(好天だと我が家は温室のようになるので)、湯上がりに全裸で香りのよいボディクリームを塗りたくったり(腕の皺があまりに目立つから)、思えばまさしく「○○の冷や水」的習慣だらけでした。

老人は肺炎になっても熱が出ず、突然重体になることがある、と言われたことを思い出し、部屋を温め、着ぶくれて、夜は早寝をしました。若い頃から風邪薬は飲まず、汗をかくほど暖かくして(父がいた頃は、熱い卵酒を作ってくれた)一晩寝れば、たいてい治ったのですが、肺炎を心配するようになったこと自体が年のせいです。2日から書き初め代わりに校正刷を見るはずでしたが・・・

一晩寝たら、ちゃんと軽快していました。若い時と同じにやるかどうかは、もう意志ではなく身体が決めることになったのだ、と反省しました。主導権が移ったのです。

そういう次第で、正月恒例の箱根駅伝中継を視て、酒や餅や蜜柑や、甘い菓子を食べただけで終わった三が日でした。