平成30年度奨学生採択

平成30年度松尾金藏記念奨学基金の採択結果が出ました。6月中旬に選考委員会が開かれ、例年よりやや多めの応募者の中から、修士課程8名、博士課程4名が採択され、すでに推薦した大学宛てに、結果通知が発送されています。本基金は他の奨学金との併給はできません(貸与型・給付型に関わらず)ので、これから本人の意思確認の上で正式に受給者が決まります。

昨年度までの奨学生から辞退者が多く出た(いずれも学振の特別研究員に選ばれたり、海外留学先の政府からの資金が得られたりという、嬉しい理由でした)のと、応募者の水準がやや高かったため、昨年度よりも多めの採択数となりましたが、当落線上はいずれもぎりぎりの競り合いで、採択された方々は、自分の代わりに同様の条件の人が涙を呑んだのだということを忘れずに、大学院生活を送って下さい。3年後には論集『明日へ翔ぶ』に投稿できるよう、研鑽を積まれることを期待しています。

委員会の席上では、大学教員に就職して活躍し始めたOGからの手紙、非常勤講師として評判のいいOBに偶然勤務先で出会って、黙っていた(審査委員は匿名)が嬉しかったと仰言る先生のお話などが報告され、この基金の静かな成果が話題になりました。なお卒業生を結ぶ同窓会「明翔会」があるのですが、世話役の土屋悠子さんが結婚・就職し、替わって下さる方を募集中とのことです。

この基金についての詳細は三菱UFJ信託銀行のHP(&検索で銀行名に「公益信託」 「奨学金」をつけて入力すると出ます)、もしくは『明日へ翔ぶ―人文社会学の新視点―』(風間書房)の巻末に掲載されています。