校歌

校歌を歌う季節になりました。古い校歌には、別の学校とそっくりな歌詞がよくあります。私の出た中学の校歌は、「見はるかすもの 清らなる ここ文京の 丘の上」で始まりましたが、58歳で赴任した大学の校歌の出だしも、地名以外はほぼ同じでした(作詞者が同じ人だったのでしょう)。昭憲皇太后の御歌「みがかずは」という歌詞は、私の母校(もと女子師範学校だった)の校歌でもあり、40代後半で赴任した名古屋の女子大学の校歌でもありました。

ちなみに太宰治の「富岳百景」に、主人公がこの歌(金剛石も磨かずば)を口ずさむ場面がありますが、彼はその当時、見合いをしており、ひそかにのろけを吐露しているのだと、私は勝手に解釈しています。