ひやおろし

明日が今年最後の猛暑日、と天気予報が言うので喜んでから、何回猛暑日があったでしょうか。なかなか秋らしくなりません。しかし日が短くなってきたので、さすがに夕方は気温が落ちます。昼間の暑さも1ヶ月前のようなアグレッシブな暑さではなく、やや弱気になりました。この界隈ではろくに蝉も聞かず、8月末に路傍の草叢で秋虫が鳴き始めたのを聞きましたが、台風後は聞こえなくなりました。たまに蜻蛉が空を掠めるのを見つけ、何だかほっとするのです。

スーパーの棚も今夏は葉物野菜が全滅に近い。家事自慢の美容院の親父が何も無理して葉物でなくたって、と言うので、今日は何を買ってきたかと訊くと、早生の蓮根だと言う。なるほど季節に合わせて旬のものを料理すればいいのか。新聞のくらし欄(朝日9月6日付朝刊)には、京都の料理人が「食の職人」というコラムを連載していて、家庭でも出来る京料理を紹介しているのですが、これが名文なのです。曰く―野にすすきが立ち、里で小芋や豆が実れば、海から丸々と肥えた鰺があがります。鮮度のいいのを見つけたら、迷わず「酢洗い」にします。静かに手早く、表面の美しい銀色を残すように。おろし生姜と二杯酢を添えます。ひやおろしで今宵は一献、いかがでしょうか(林亘)。

うーむ、参ったなあ。冷蔵庫には日光の銘酒があったっけ。でも今夏の高温多湿に負けて足に湿疹が拡がってしまい、このところずっと休肝日。皮膚科の処方が出るまでは我慢、我慢です。

スーパーに吾木香や竜胆を束ねた秋色のブーケが出ていたので、思わず買いました。新栗も出ています。かねやすの跡に開店した丹波栗の菓子屋、新栗が出てから試し買いしようと思っていたので、もう少しの辛抱か。