山城便り・蔵書整理篇

京都郊外に住む錦織さんから、蔵書整理をしている、PCに蔵書目録を打ち込むのが一苦労だった、というメールが来ました。

【新書・文庫が溢れて、足の踏み場もない程になり、何とかしないと、と思っていたのですが、先日、孫に、「100円、買いすぎたの?」と言われてしまいました。「うん、まあそうだ」と答えたのですが、正しくは、ブックオフの100円本ではなくて、近所の「古本市場」の税込み80円本です。80円コーナーにいい本(例えば、『大辞泉』『角川漢和中辞典』などの、未使用のようにきれいな本)が並んでいると、書架のスペースもないのに、つい買ってしまいます。そのまま床に積んでいたりすると、当然、歩けなくなります。仕方なく片付けに取り掛かりましたが、文庫本・新書を入れる箱を作ったり、データベース(「桐」です)入力に手間取ったりで、時間がかかりました。】

桐ソフトとは、なつかしい。私もPC習いたての頃のワープロソフトは松でした(もう今どきの人には理解できないでしょう)。「週刊文春」9月1日号に清水克行さんが、藤木久志さんの思い出を書いてるよ、と教えたら、こんな返信が来ました。

【店頭で立ち読みするのに老眼鏡を出すのも憚られ、裸眼で苦労して読みましたが、とってもいい話だと思いました。そういう先生のところで勉強できたのは、幸せでした。

親しい先輩が卒論の指導教官を心底尊敬・敬愛していて、「わしがG先生に教わったのは、研究者は謙虚さが大事だ、ということだ」と鹿児島訛りで話したことがありました。その話に感銘したので、後日、その口調のまま、あの話はよかったですねと言ったら、「わしは、そんな風にはなまっとらんぞ」と、鹿児島訛りで怒られました(錦織勤)。】

錦織さんと一緒に東大へ内地留学した時、彼は立教の藤木ゼミにも潜入し、すごい先生だ、としきりに感激していましたっけ。