阿波国便り・神水篇

徳島の原水さんから届いた写メールです。

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残されたスダチ

スダチは青い実しか見たことがありませんが、時季が来れば色づくのですね。黄金色の実は何となく豊饒な感じで、新年にも合います。それにしてもこれだけの実を、あたら落果させてしまうのでしょうか。ママレードとか果汁にして利用したい気がします。

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森神社の神水

【時々行く産直店の近くにある森神社の神水です。市販のペットボトルの水よりも上質、との説明書きがあります。】

調べると、平安時代覚鑁が創建したと伝わる神社だそうです。神仏混淆の時代は権現さんと呼ばれていたが、廃仏毀釈の際に五十猛神(いそたける素戔嗚尊の子)を割り当てられたらしい。権現さんとして信仰されていた間は、祭神が何なのかはっきりしていなかったようです。どういう根拠で五十猛神が祀られたのか、地元ではどんな神として理解されているのかは不明です。今は小さな神社や祠にも、時代が荒波のように襲いかかった歴史があるんだなあと思いました。

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森神社への道

【このような道でも車が通ります。この日も2台に遭いました(轍が残っています)。「ぽつんと一軒家」というテレビ番組がありますが、ナレーションがいつも大仰で、あの程度の道は徳島では普通です。(原水民樹)】

「秘境」に住む人を訪ねる番組が増えましたが、あのくらいの山中なら、戦後すぐまではごくふつうに人里があったのです。私が感心するのは、そんな「秘境」へ行く道が今はたいてい舗装され、一部でも保護柵があったりすること。写真の道は未舗装ですが。