意味、わかんない

第2与党が選挙前に俄に言い出した、18歳未満一律10万円給付。知人と共に、あれって、意味わかんない、という話で盛り上がりました。何の為なのか、この時期に何の効果があるのか。18歳未満なら通常は親がかりでしょうから、子育て世代支援とか、一人親に児童扶養手当上乗せ、とかなら未だしも理解できますが・・・しかも所得制限をすると、親の収入で子供を分断することになる、という(そもそも18歳という年齢で分断しているではないか)。辛うじて児童手当と整合する所得制限がついたようです。

生まれてきてくれてありがとう、という手当でしょうか。しかし財源は赤字国債しかないわけで、結局何らかのかたちで、生涯のどこかで返済させられるのは彼らです。親がかりの時期の¥10万より、独立後(必ずしも全員に定職が保障されるわけではない現代)の¥10万の方が、実質的な重みがあると思います。「子供の貧困」という流行語には一種のトリックがあって、貧困は子供だけに降りかかるわけではない。世帯の問題であり、勤労世代こそが深刻なのです。

考えられる説明は、昨年度コロナ対策で決めた補正予算76.8兆円(当初予算の74.8%に当たるそうで、予算としていかに異常かは歴然)の中、使い切れずに繰り越した額が30.8兆円ある、それを狙って、与党なんだからカネは使えるぞ、というアピールをしてみせた、ということでしょうか。

子育て世代である知人は、¥10万の一時金で子供は育てられない、と言っていました。コロナでいまほんとうに逼迫しているところへ、真っ直ぐ届く支援をして欲しい。¥10万くらいで票が買えると思われるのが腹立たしい、という点では意見が一致し、2人で同時に叫びましたーわっかんなあ~い!