選べない選挙

雨の降り出す前に、と午前中に投票所へ出かけました。かつては開始時間に音花火が揚がったものでしたが、今はなし。会場も、小学校から区の男女平等センターに変わりました。近年は個人情報保護のためか校内を何も見えないように隠されるのでつまらず、久しぶりに、区の女性団体活動支援体制を見る機会が得られたことは有益でした。

しかし、今回は選べない選挙だった、というのが率直な感想です。野党統一候補になったおかげで、all or nohing という1票になってしまった。しかも与党も野党(複数)も似たようなバラマキ公約で、争点だという夫婦別姓とか同性結婚とかの問題も最終結論は似たようなもの。安保や憲法財政再建、対中国政策などの大きな争点は殆ど論じられていません。野党に投じる票は、負けても正論だから意味があるので、対立点をぼかした擬似餌のような公約では、支持する意味がない。

最高裁裁判官の審査についても、4人が就任後日が浅いためとして判断材料となる裁判例を示さず、また素人が読んでも具体的内容が分からないような書き方が多くて困りました。綺麗事しか書いてない。新聞報道を参照してチェックしたのですが、趣味なんか知らされてもしょうがありません(せめて座右の銘とか愛読書とか、これまでの体験で人生観に影響を受けたこと、といったアンケートをして欲しい)。やむなくdiversitey を見る事にしました。性別、出身大学、履歴(検察・弁護士・行政・研究)などです。

開票速報が始まって、投票率の低さに愕然としました。ここずっと、有権者の3分の1程度の投票率で圧倒的支持だの何だのと言ってきたのですね。せいぜい50%は越えていると思っていたのに。投票に行くのは当たり前です。しかし選べない選挙となると、億劫になるのも仕方がない気がします。これはアブナイことです。