防災地図

缶詰は半永久的に保つ、と思い込んできたのですが、最近、賞味期限があることを知りました。殊に缶つまと呼ばれる、簡便な缶は期限が早いようです。何故そう思い込んだのか考えてみたら、アムンゼンの残した缶詰が数十年後にも食べられた、という話を何かで読んだからですが、あれは極地での話ですね。食料棚を点検したら、懐かしい巻き取り式のコンビーフ缶なども見つかり、1つずつ確かめながら食べています。

区から防災地図が配られました。我が家は出水や土砂崩れの心配はまずないので、恐いのは地震と火事です。しかし、完璧な防災準備の中で毎日暮らすことは難しい。気をつけていることは、我が家から出火しないこと、寝ている間に家具の下敷きにならないように整頓しておくこと、3日程度は蟄居しても生き延びられる備蓄をしておくこと、くらいです。その程度の缶詰や乾物、水を用意しています。

地震の場合は、東北大震災の経験でおおよそ想像がつきますが、室内で火が出た場合はパニックになりそう。過去には、思い出しても冷汗をかくような経験があります。一人暮らしの親の家を留守中に訪ねたら、仏壇の蝋燭がつけっぱなしになっていたことがありました。めったに訪ねないのに、偶々です。もし地震などで蝋燭が倒れていたら・・・すぐに豆電球に替えさせました。

子供の時、料理をしていた人が背を向けていた間に天麩羅鍋から炎が揚がったことがありました。天上まで届きそうな炎柱で、本人は立ちすくみ、祖母がとっさに、これがよかろ、と言って大根を掴み、青い葉の部分を鍋の上に載せました。火は消え、何事もなく済みました。私には祖母が4人いて、この祖母は農村から嫁いできた人で、平仮名しか書けませんでしたが、この一事だけでも私は今だに尊敬しています。