コロナな日々 19th stage

食生活に変化がなくなってきたのと、予報では最高気温が今日だけ低そうだったので、播磨坂まで食材の買い出しに出かけました。「買い出し」とは、もともと昭和20年代前半、母と祖母がもんぺ姿にリュックを背負い、農家のある地域へ出かけて南瓜などを入手して来る時の言葉でした。事情は違うのに、何だか最近、共通性が感じられて奇妙です。

我が家の近辺よりも格段に品揃えはいいが、やはり夏は葉物がよくない。那須のアスパラガス、徳島のシラス、山形の小茄子などを地名に惹かれて買いました。帰宅してからよく見たら、空心菜は佐賀、芽キャベツはオーストラリアから来ていました。コチの薄造り、舞茸の天麩羅、ワカサギのフライを買ってしまったのは、このところ、本業に絡んで愉快でない案件に煩わされているから、と自分に言い訳しました。

この辺りだけ残っている槐の並木の花がこぼれ始めていて、盛夏だなと思いました。街の並木にも流行り廃りがあって、小石川周辺では鈴懸から槐へと変化し、それももう寿命が来たらしい。鈴懸は10代、槐は20代から60代までの盛夏の記憶と結びついています。バス停のベンチは熱くなっていて腰を下ろせません。入道雲が次第に崩れてきます。我が家の手前100米くらいで俄雨が降り始め、滑り込みセーフでした。

スーパーの空いている(最高気温の出る)時間帯を狙って行ったのですが、街の人出は緊急事態宣言下とは見えません。ワクチン接種が了ればOK、という誤解が恐い。自宅療養者は(調整中も含めれば)2万人近い、ワクチン接種後も抗体ができない人は最低5%はいる、国の基準による重症者数(集中治療室に入っている数)は都の基準(人工呼吸器使用者数)の約10倍・・・これらの数字の意味をよく考えたいと思います。

航空機が飛ばないせいか、天気予報が当たりません。結局、今日も33度でした。