川越便り・白薔薇篇

川越の友人からの薔薇便りです。

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アイスバーグ

【純白の薔薇が好きです。そのひとつ、ドイツ名は「シュネービッチェン=白雪姫」といいます。株一杯に真っ白な花が咲くのですが、次第にピンクの細かい斑点が現れたりするのが、やや残念な点です。】

この薔薇は花屋でよく買いますが、房のように咲き、枝垂れるさまがいい。私は純白の花に、ぽっと紅が差す風情も好きです。「白牡丹といふといへども紅ほのか」という、高浜虚子の名句もあります。

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アンナ・プルナ

【名前はヒマラヤの名峰に因む命名で、純白とか清白と言われる、実に美しい白バラです。20世紀の終わりに、フランスのドリュという名の育種会社が作ったバラだそうですが、あまり有名な会社ではありません。雨続きの中に咲いたので、どうしても花がすぐに傷んでしまい、本当の美しさはお見せできません。フランスのバラらしく、とてもよい香りを馥郁と漂わせています。】

いやいや、十分に美しいですよ。そろそろ弟の命日が来ます。棺には芍薬や百合、牡丹の白い花をぎっしり入れて見送りましたが、今年は花屋へ白い薔薇を買いに行こう。