体験的電子事情・明翔会篇

3月20,21日の明翔会第3回研究報告会は、Zoomのオンラインで行われました。両日とも午後の3時間、出入りはあるものの30人規模。オンラインによる会議や学会は何度か経験しましたが、次第に使い勝手がよくなり、こちらの慣れもあってか内容に集中しやすくなった気がします。殊にこのくらいの人数で、(傍聴者以外は)オンラインの扱い方に習熟している場合は、従来の集合形式よりもいいな、と思ったほどでした。複数の世話役が、臨機応変に手伝える関係だったのがよかったと思います。

まず感心したのは、若い世代のお洒落な仮想背景でした(私たちの世代は書斎か書庫内が映り、互いにさりげなく蔵書の整理具合を査定する)。海、城郭、朝焼の街、銀河、麦畑、花模様・・・これも自己表現の一つでしょうか。北海道、大阪、名古屋、京都、東京と全国から参加でき、育児中でもOK、傍聴者も入れる、というのが今回の利点です。

傍聴したロートル組の中にはIT環境が整わず、わざわざスピーカーを購入した人やマイクもカメラもなしで視聴に専念した人、急に発言を求められて音声を出すのに苦労した人などばらつきがあり(私のPCは、「挙手する」というアイコンが出ない)、これが多数派を占めて時間枠がきつかったらやりにくかったでしょうが、規模がちょうどよかったので、無事に進行しました。

発表資料が美しくて鮮明に見られたことが最大の収穫です。学会で出されるパワーポイント画面は小さく、また手持ち資料とは別内容のこともあって、老眼鏡を掛けたり外したり、近眼鏡に掛け直して発表者の表情を確認したりと、フラストレーションが募ることが多いのですが、今回は落ち着いて集中できました。但し、学会なら終日参加しても居眠りできるけど、オンラインで集注出来るのはやはり半日。終わったらぐったりでした。