コロナの街・part17

昨日は確定申告書の提出に出かけました。例年、税務署の検算で2時間近く立たされるため、往きはタクシーで行っていたのですが、コロナ下のタクシー乗車も恐くて、歩いて行くことにしました。杖を頼りにとぼとぼ歩くと、マスクで眼鏡が曇るので、人気を見計らってマスクを上げたり下げたりしながら歩きました。東大正門から駒込寄りの本郷通りは空店舗が目立ち、シャッター商店街になりつつあります。地元で囁かれている話では、地主が強欲で、建物は老朽化しているのに地代を上げるからだという。

税務署はあっけないほど空いていました。「公正な社会を!」というポスターが貼ってあって、最近の御時世、大文字で署名したい気分でした。帰りは本郷追分へ出てバスに乗ることにし、裏道を歩くと、沈丁花の香りが一杯です。マスクを外したいのですが、この時期に多くなる下水道工事があちこちで行われていて、そうもいきません。追分にはいつぞや先輩と呑んだ、天麩羅の美味しい蕎麦屋があり、そろそろ昼時で入りたいのを我慢しました。本郷通りが寂れたのは、地下鉄南北線の駅が農学部前に出来たせいで、駒込や小石川へ歩く学生が少なくなったからでもあるでしょう。

赤門前でバスを降り、去年までは一服したルオーへ入るのも断念、コンビニへ入りました。この店は、小さなハムチーズロールやドライフルーツ、つまり、片手で何かしながらつまみ食いするための、若者向きの食品が置いてあり、春先は花見用のあれこれで店先がピンク色になるのですが、今年はぱっとしません。クロワッサンを買って出ました。

雨もよいとの天気予報が外れて晴天になり、汗びっしょりでした。最近は郵便局やスーパーで老人扱いの口を利かれても、それに合わせた応対をするようになり、オーラを失くしていた(そうでないとぎくしゃくする)のですが、わきまえ過ぎだったと反省しました。